木材塗料の基礎

木材塗料の基礎

10.塗装機械の基礎

10-1.エアースプレー
 

スプレーガンで、吹き付け作業を行うときの使用条件には、塗料の粘度、塗料の噴出量、空気圧、スプレーガンの運行速度、被塗物とスプレーガンの距離、パターン幅の調整などがあり、作業者の個人差によっても違いが出てきますが、基本をしっかり知っておくことで、よいスプレー塗装ができます。

【よいスプレー塗装の条件】

よいスプレーを行うためには、以下の各項目を確認し、十分留意する必要があります。

①塗料
・低粘度
・高粘度
・速乾性
・遅乾性
・下塗り塗料
・中塗り塗料
・上塗り塗料

②ガン
・ノズルの口径
・塗料の空気の噴出量
・パターンの開き、形状
・塗料粒子の大きさ、分布状態

③コンプレッサー、トランスフォーマー
・エアーコンプレッサーの空気排出量
・エアートランスフォーマーの空気濾過量

④スプレーブース
・エアーフィルター
・エアーヒーター
・温度
・湿度
・風速

⑤スプレーガンの運行技術
・噴き付け距離
・角度
・順序
・ストロークの方向
・重ね

【塗料の粘度と空気圧】
塗料の粘度と空気圧は塗料霧化に関係し粘度が低いほど、又、空気圧が高いほど霧化の粒径は小さくなります。(噴出量一定の時)
空気圧が高すぎると、被塗物からの跳ね返りが多くなり、塗料の付着効果は低下します。従って一般的な吹き付け圧力は3.5kg~4kg/cm2が標準です。近すぎると塗料多く付着し流れやすくなります。塗料吹き付け中のスプレーガンの運行速度は一般に毎秒0.5mが標準とされています。速い運行は塗膜が薄くなり、遅いと塗膜が厚くなり流れやすくなります。

◆運行技術の悪い例

◆運行技術の良い例
スプレーガンは被塗物に対して直角に保って塗料を吹き付けする必要があります。均一な塗膜にするためには、同じ条件であることが望ましいです。
塗り重ねの条件としてパターン幅の調整が重要です。1回目に吹き付けした塗料と、2回目に吹き付けするパターンの重ねは1/2~1/3を必要とし、この重なりは被塗物上で流動して平坦となる程度の塗布量にする。

◆エアーガンの特徴
・他のスプレーに比較し塗料の微粒化が良く、美しい塗面を得られる。
・機械を設置する際に、比較的安価に用意できる。
・口径を変えることにより、あらゆる塗料に対応できる。
・空気の圧力を高くすると、美しい塗面を得られるが、同時に塗着効率が悪くなる。

◆エアーガンの応用例
エアーガンを活用して機械化した物に下記の応用例があります。

①固定ガン
エアーガンをアームに固定し、ノズルをエアーにて遠隔操作し、被塗物自体をコンベアー等で移動させることにより、連続的に塗装する事ができます。主に建材等の長尺物の塗装に用いられています。

②8丁(12丁)ロータリーガン
上記と同じ固定ガンを使用しますが、固定しているアームを回転させることで様々な形状のパーツに対応しています。