11.塗装の問題と対策
11-3.工程毎の問題 -ポリエステル編-
【ノンワックスタイプのポリエステル】
原因 | 対策・処理方法 | |
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部分的な乾燥不良 | ①下塗りの塗布量不足 ②塗装場の温度の高すぎ又は低すぎ ③触媒・促進剤混合不良 ④異物の混入 ⑤触媒の不足 |
①シーラーの塗布回数増加 ②35℃以上5℃以下は好ましくない ③混合は十二分にする ④異物の混入に注意し、必要ならフィルターや塗料タンクの遮蔽等対策を取る ⑤触媒の過不足は乾燥に悪影響を及ぼすので、規定量を守る |
オレンジピール (蜜柑肌・ゆず肌) |
①塗膜が厚すぎ ②硬化が速すぎる ③塗装面に風が当たる |
①300~350g/㎡が適当 ②触媒・促進剤の過多の場合は適正量に戻す ③塗装直後は風が当たらないように |
ピンホール (小気泡・塗面に小さな穴が空く) |
①塗装温度の低すぎ ②樹脂粘度の過大 ③硬化が速すぎる ④塗装機械の操作不良 ⑤極端な厚塗り |
①10℃以下はよくない ②希釈剤で薄める ③ゲルタイムを見ながら、触媒・促進剤を減らす ④刷毛塗りのは余り何度も同じ場所を繰り返し塗らない ⑤300~350g/㎡が適当 |
泡ふき (大気泡・大きい穴) |
①水等の異物が混入 ②シーラー塗布が不十分 ③化粧紙の場合接着不良の場所があった |
①吹き付けドレーン等で空気の水を抜く ②シーラーを均一に塗布 ③張り替えて隙間をなくする |
ワックスのひび割れ | ①塗装室の通風が強すぎる ②硬化中に移動したとき |
①塗面に直接風が当たらないようにする ②塗布物はゲルが完了するまで動かさない |
肉ヤセ | ①樹脂粘度の低すぎ ②希釈剤の不良 |
①適切粘度の樹脂を選ぶ ②非反応性希釈剤は使用しない |
変色 (緑化・黄化) |
①塗装場温度の低すぎ ②触媒の使用過剰 ③促進剤の選択不良 |
①10℃以下は乾燥不良や緑化の原因になる ②4%以上はよくない ③指定促進剤を使用 |
【ワックスタイプのポリエステル】
原因 | 対策・処理方法 | |
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ワックスの刷毛目 | ①硬化の遅すぎ ②樹脂選択不良 |
①触媒・促進剤を適正にし、ゲル化時間を20~30分とする ②適正な樹脂、塗料を選定 |
目ヤセ | ①研削・研磨が早すぎ ②希釈剤の過剰使用 ③素地処理の不良 ④下塗りの乾燥不良 |
①17時間以上後に研磨 ②シンナーを使わない ③十分な目止め処理 ④十分乾燥する。(ウレタン系は、過乾燥が密着不良の原因となるので注意) |
刷毛目 | 刷毛返しをしない | |
研磨不良 | ①樹脂の硬化不良 ②樹脂の硬化が過度 (光沢は出るが手間がかかる) |
①研磨時間を適当な時間に変更 ②(10~30時間) |
表面の波形 | ①塗装温度の低すぎ ②ゲル化の遅れすぎ |
①塗装場温度を適性になるまで高くする ②触媒・促進剤を適当な量にしてゲル化時間を20~30分にする |