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07.塗装工程の種類と工程の詳細

7-6.ピアノ塗装(ピアノフィニッシュ塗装)
 

ピアノ塗装とは、基本的に鏡面塗装の一種ですが、塗装を表現する際に一般的にもなじみ深い言葉ですので、こちらで解説いたします。

ピアノ塗装とは元々はピアノに施されている塗装(一般的には黒い色)のことで、ワックスタイプのポリエステル(不飽和ポリエステル)に黒の色材を添加したものを数百μ塗装し表面を平滑に研磨をした後、バフとコンパウンドで磨いて光沢を出した塗装のことです。
しかし、最近では鏡面(平滑な面)で光沢のある塗装をすべてピアノ塗装と表現する場合があり、最終をウレタン塗料で磨いたものや、UV塗料を使用し、磨き仕上げを行なった塗装等さまざまな「ピアノ塗装」が存在いたします。
また、色は一般的には黒等下地が見えない隠蔽された色が多くピアノ塗装といえばこのような物を想像しますが、色材を変更することで、さまざまな色が可能になります。
また、下地に天然木を使用し、木目を美しく見せながら光沢のある塗装も可能です。

【ピアノ塗装(ピアノフィニッシュ塗装)塗膜断面図】

【失敗例:ピアノ塗装(ピアノフィニッシュ塗装)塗膜断面図】

【ポリエステル塗料(不飽和ポリエステル塗料)でのピアノ塗装(隠蔽着色仕上げ)と各工程の注意事項】

工程 ポイント
下塗り 基材により、シーリングが必要な際や、平滑性を出すために必要な場合はウレタンの下塗りを行なう。
その必要が無い場合は下中塗りからスタートする。
下中塗り 主にポリエステル(不飽和ポリエステル)のサフェーサーと言われる、体質顔料や目的に応じて色顔料が入った塗料を使用します。
この工程の目的は全体を平滑にするための土台を作るためであり、硬質な塗膜で、最終の色が安定するように色も調整できることが望ましい。
研磨 塗面が平滑になる様、均一に当てる。
中塗り 基本的には透明性のあるポリエステル塗料(不飽和ポリエステル塗料)に目的の色になるように色顔料を加えた物を使用します。
何層にも塗り重ねた際に層間が、研磨した後に明確な線として出てこないように完全に硬化する前に塗り重ねを行う必要があります。
研磨 完全に平滑にし、その後、研磨ペーパーの跡も極力少なくするため、荒い番手のものから徐々に細かくしていく必要があります。
一般的には#320→#400→#600→#800→#1000の順で研磨を行なうことが多い。
磨き 荒目、細目等のコンパウンドを使用し、綿バフで光沢が出るまで磨く。

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